ほうじ茶「天童」との出会い
シェフ小林がイタリアで修行していたある日、バールでエスプレッソを味わっていると、店内に漂う懐かしい香りに気づいた。それはカフェオルヅォの香りだった。焙煎した大麦の粉をエスプレッソマシンで抽出したその香ばしさが、遠く離れた故郷への望郷の念とともに、懐かしい麦茶の香りとシンクロして、ホッとした瞬間だった。
帰国後、偶然通りかかったブラクリ丁で、「番茶屋」さんからお茶を焙じる香ばしい香りがふわりと漂ってきた。その香りは、かつてイタリアで出会ったカフェオルヅォのそれを思い出させ、今度は日本にいながらイタリアを感じさせてくれた。それがほうじ茶「天童」との出会いであった。
この不思議な香りの巡り合わせに心を奪われた小林は、「この香りなら、イタリアを感じていただけるものができるのではないか」と直感し、試行錯誤を重ねた。そしてついに、地元で愛されるほうじ茶「天童」を使った特別なチョコレートが誕生した。イタリアで故郷を想い、日本で異国の風を感じる――そんな二つの世界がひとつになった味わいがここに息づいている。